ワークディスカッション グループメンバー募集のお知らせ

 このたび、ワークディスカッションのグループメンバーを募集することとなりました。すでに1グループ、ワークディスカションのグループを数年間運営してきているのですが、今回は、新たなメンバーでもう1グループを立ち上げることにしました。ワークディスカッションは、精神分析的な観察態度によって、生活の中に潜むさまざまな不安、およびその不安への感情的反応を理解し、その理解を援助に役立てるという一連のスキルを身につけることをめあてとしています。
このワークディスカッションでは、まず報告者となったら、さまざまな臨床現場での一場面(例えば、放課後デイのある場面、保育園のある場面、病棟のレビューミーティングのある場面など)をじっくりと観察します。観察後、思い出せる範囲でなるたけ多く、観察されたことがらを記録に起こします。この記録をもとに、報告者が観察したことがらをグループに報告します。グループでは、この観察されたことがらをもとにディスカッションします。観察されたことがらは、報告者はもちろん参加メンバーともに、何らかの感情的反応を引き起こし、そしてそれを名づけたいと欲し、自分の中に自生することばを探そうとするでしょう。そして見出されたことばはグループでシェア(対話)したいと思うようになるでしょう。未だことばとして見出されないsomethingも心の中で保持されていくでしょう。
 このように、ワークディスカッションの到達点は、キーツ※が消極的能力として記述した「人が不確実さとか不可解さとか疑惑の中にあっても、事実や理由を求めていらいらすることが少しもなくていられる状態」になることである、というのが私の考えです。
※…キーツ 詩人の手紙「ジョージ及びトーマス・キーツ宛一八一七年十二月二十一日、二十七(?)日」 田村英之助訳 冨山房百科文庫 p51-p54

◎このワークディスカッションのグループに参加を検討されている方へ
このワークディスカッションのグループでは、参加のみなさんとご一緒に、グループプロセスを精神分析心理療法フォーラムなどの学会で発表していきたいと考えています。各回のヴィネットや事例の発表ではなく、あくまでグループプロセスを学会で発表し、ワークディスカッションの裾野を広げていきたいと思っています。もちろん、学会で発表する際には、参加のみなさんと話し合いの上進めます。
日 時 

毎月第1土曜日18時30分から約1時間30分(途中ティータイムあり)。グループ開始は10月からですが、9月中にインストラクションの回を設けます。今年度は10月、11月、12月、2月、3月の5回を予定しています。次年度は年間10回です。
場 所 

横浜思春期問題研究所東白楽ラウンジ(東急東横線東白楽駅下車2分。JR東神奈川駅徒歩8分。)対面とオンラインのハイブリッド形式なので、オンラインのみ参加も可能です。遠方の方のご参加を歓迎します(新横浜発最終新幹線には間に合いますが、オンラインをお勧めします)。ぜひご参加ください。
資 格 

心理士、医師、看護師、教師、保育士など教育や心の専門家としての資格をお持ちの方。タヴィストック方式乳幼児観察の経験は必要ありません。
料 金 

5回分まとめて¥10,000-
申 込 

 

主 催 上田順一(上田順一心理療法士事務所 )

◎個人SV、グループSVについても関心がある方はご連絡ください。